マンションリノベーションの「スケルトンリフォーム」って何?
マンションのリフォームやリノベーションでは「スケルトン」という言葉がよく使われます。
しかしいきなり「スケルトン」と耳にしても、何を意味しているのかわかりませんよね。
「スケルトンってどういう意味?」
「スケルトンリフォームは費用がかかりそう」
「スケルトンリフォームのメリットやデメリットは?」
「スケルトンでリノベーションしたいけど失敗したくない」
この記事では、特にマンションのスケルトンリフォームにおけるこれらの疑問や悩みにお答えしていきます。
最後はスケルトンリフォームで失敗しないためのコツを解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
もくじ
マンションリノベーションにおけるスケルトンとは
(引用元:https://pixabay.com/photos/site-head-renovation-245482/#content)
スケルトンとは、ひとことで言えば「住宅における柱や梁などの構造体のこと」です。内装や設備・配線など全て取り払い、骨組みだけの状態に戻してからリノベーションを行う際に、この言葉を使います。最も基本的な構造だけの状態に戻して作り直すので、まったく違う部屋にする工事とも言えるでしょう。
以下では、スケルトンリフォームのメリットとデメリットを解説します。
スケルトンリフォームのメリット
メリット1:新築よりも低コスト
新築に比べると、25~50%費用を安くできます。
メリット2:ライフスタイルに合わせた間取り変更
壁やキッチンなど、部屋を区切っていたものを取り払うことで、まったく違った間取りに一新することが可能です。
メリット3:断熱性能のアップ
新たに断熱材や2重窓を入れることで、部屋全体の断熱性能を上げることができます。
メリット4:設備の更新で快適な空間に
バス・トイレを広くしたり、アイランドキッチンを入れるなど、以前の間取りでは難しかった設備を自由に配置できます。
また、古くなった配線や配管も一新できるため、安全性がアップします。
メリット5:カビや結露にしっかりと予防策
骨組みだけに戻った状態では、部屋のどこで結露やカビが発生するのかを明確にできます。
そのため、リノベーション後にカビや結露が発生しにくくなるような対策が可能です。
スケルトンリフォームのデメリット
デメリット1:工期が長くなる
部分的なリノベーションに比べると、スケルトンは工事の範囲が広くなるうえ、表面だけでなく骨組みのレベルまで解体を行います。
これらの要因から、スケルトンリフォームの工期は長くなります。
デメリット2:住みながら工事できない
スケルトンリフォームは広い範囲を工事するうえ、キッチンやトイレなどの設備を入れ替えることもあります。
100%ではありませんが、ほとんどのケースで住みながらの工事はできないと考えたほうがよいでしょう。
工事中の仮住まいを用意する必要があります。
デメリット3:他のリフォームより費用がかかる
部分的に行うリフォームよりも大掛かりで工期も長いので、その分費用がかさみます。
新築よりは安いけど、部分リフォームよりは高いのがスケルトンリフォームです。
デメリット4:完全に自由にできるわけではない
鉄筋コンクリートが多いマンションは、どうしても動かせない壁があったり、配管の自由度が低いものです。
一戸建てに比べ、特にマンションのスケルトンリフォームは制限があると言えるでしょう。
限られた条件の中で、可能な限り理想のスタイルを追求することになります。
マンションのスケルトンリフォームに必要な費用や工期
(引用元:https://pixabay.com/photos/savings-budget-investment-money-2789153/#content)
ここまでスケルトンリフォームについての知識を深めていただけたと思います。
しかし、やはり一番気になるのはその費用相場や工期でしょう。
以下ではスケルトンリフォームに必要な費用の目安や工期について、詳しく解説します。
マンションのスケルトンリフォームにかかる費用は?
マンションリノベーションにおけるスケルトン工事にかかる費用は、だいたい300~1000万円程度が相場です。これは1㎡あたりの単価では、10~20万円です。
スケルトン工事を行う面積が分かっていれば、1㎡単価を掛けることで、費用相場が分かるでしょう。
以下の表で、ご自分の部屋と目安となる費用相場を確認してください。
部屋の広さ |
費用目安 |
16平米(ワンルーム) |
160~300万円 |
40平米(2Dk) |
400~800万円 |
70平米(3LDK) |
700~1,400万円 |
マンションのスケルトンリフォ―ムの工期は?
マンションリノベーションにおけるスケルトンリフォームにかかる工事期間は、だいたい1ヵ月~2か月程度です。それぞれの工程における必要な期間は、以下の表で確認してください。
工程 |
必要な期間の目安 |
契約~工事準備 |
2~3週間 |
解体 |
10日前後 |
設備工事や木工事など |
2週間前後 |
仕上げ工事 |
10日前後 |
スケルトンリフォームの業者選びのコツ
(引用元:https://www.pexels.com/photo/close-up-photography-of-white-poodle-735319/)
マンションリノベーションでスケルトンリフォームをしたいと考えた場合、工事が可能な専門業者にはいくつかの種類があります。業者の種類によって、価格や品質などに違いがあるのですが、ぱっと見はどれも「リノベーション会社」として宣伝しています。そのため、どの業者を選んでいるのか、知らないままに工事へと進みやすいのが現状でしょう。
以下では、特にマンションリノベーションにおけるスケルトンリフォームで失敗しないための、業者選びのコツを解説していきます。
依頼するリノベーション会社の違いを知っておく
まずはマンションリノベーションのスケルトン工事が依頼できるリノベーション会社の種類を把握しておきましょう。
|
価格 |
品質 |
備考 |
|
不動産会社タイプ |
高い |
設計 |
× |
l ネームバリューはあるが設計から先は丸投げ l 品質が不安定になりやすい l マージンにより価格も高くなる傾向 |
工事 |
× |
|||
管理 |
× |
|||
設計会社タイプ |
高い |
設計 |
○ |
l 設計の品質は高い l 工事や管理は丸投げなので品質が不安定 l マージンによりが高くなる傾向 |
工事 |
× |
|||
管理 |
○ |
|||
一社完結タイプ |
安い |
設計 |
○ |
l 設計・工事・管理のすべてを行う l 全行程の品質が安定する l マージンや中間コストがかからないため割安 |
工事 |
○ |
|||
管理 |
○ |
ご覧のとおり、おすすめは「一社完結タイプ」です。
一社完結タイプの最大の魅力は、中間コストや中間マージンがないため、リフォーム費用が割安な点です。そして全ての工程を一社で行っているので、責任を持ってリフォームを行ってくれるでしょう。
また、一社完結タイプの会社の中には、中古マンションの物件探しまで一貫して手伝う会社も存在します。
このような会社であれば、リフォーム工事と不動産の取得にかかる費用を同時に削減できるでしょう。
このような一社完結タイプのリフォーム会社は、地域密着で営業しているケースが多いです。「地域名 リフォーム 一社完結」などで検索してみると、お望みの地域で探すことができます。
スケルトンリフォームの施工実績が豊富な業者を選ぶ
同じ地域にいくつか一社完結タイプのリフォーム会社がある場合には、施工実績で選ぶとよいでしょう。一口に「リフォーム」と言ってもいくつかの種類があります。そのため、その会社がスケルトンリフォームを得意としているのかどうかは、とても重要です。
気になったリフォーム会社が見つかったら、ぜひホームページの「施工実績」「施工事例」を確認してください。スケルトンリフォームの実績を積んだリフォーム会社であれば、高い品質で工事ができる可能性が高いでしょう。
アフターサービスや保証を確認しておく
新築・リフォームにかかわらず、住宅工事では完成した後に気になる点が出たり、トラブルが発生するものです。気になるリフォーム会社が提供する、アフターサービスや保証内容は、必ず事前に確認しておきましょう。
具体的には、以下のようなポイントをチェックしておきましょう。
保証の期間
不具合への対応の有無と方法
追加料金が発生する条件
その他アフターケアの内容
最近では、保証やアフターケアに関してもホームページ上に記載している会社が多いので、ぜひチェックしてください。
まとめ:スケルトンリフォームで理想のくらしへ
(引用元:https://pixabay.com/photos/tool-table-background-image-3213926/#content)
今回はマンションリノベーションにおけるスケルトンリフォームについて、費用や工期・リフォーム会社の選び方までを解説しました。
中古マンションを購入し、理想の間取りへとリノベーションすることは、新築に比べて費用面で大きなメリットがあります。ここ数年でこの「中古マンション×リノベーション」の知名度が上がり、たくさんの業者が工事を行うようになりました。
しかしリフォーム会社の選び方によっては、費用や品質・アフターケアなどに大きな差が生まれます。ぜひこの記事でご紹介した「スケルトンリフォームが得意な一社完結タイプの会社」を探して、理想のくらしを手に入れてください。