家を買うときの諸経費はいくら必要?
「頭金も入れて住宅ローンも組んだし、貯金は無くなったけどこれで安心」と思っている方はいませんか。マイホームを購入するときは、物件の代金以外に諸経費が必要になります。新築では購入価格の約5%、中古では約10%が最高の目安と言われています。例えば3000万円の新築マンションなら、最高額で約150万円。この経費は現金で用意することになるため、「貯金0円」なんて危ないことは決してしないようにしてください。他にも引っ越し費用や新居に合わせた家具などを買う費用も必要となってきます。資金はゆとりを持って計算して使いましょう。
もくじ
不動産会社の仲介で中古物件を購入するときは「仲介手数料」が発生
不動産会社の仲介によって中古物件を購入する場合は、まず「仲介手数料」が必要となります。これは取引する金額によって変わってきますが、400万円を超える物件の上限は
仲介手数料=取引価格×3%+6万円(税別)
3000万円の物件の場合は、3000×3%+6万円=96万円(税別)が上限となります。消費税8%を含めると103万6800円と100万円を超える大金です。不動産会社によって金額や内容は異なることはありますが、一応の上限の目途として考えておいてください。
新築の購入で発生することは少なく(不動産会社を介さない)、中古物件を購入するときは頭に入れておいてほしい経費です。
住宅ローンを借りるときに必要な諸経費
住宅ローンを組む際に必要な経費は、まずローン保証料があります。これは金融機関のローンの種類によってまちまちですが、融資額と返済期間によって異なり、返済期間35年の場合は融資額1000万円あたり約20万円が一般的といわれています。融資額が3000万円の場合は約60万円という高額。無料のネット銀行もありますので、住宅ローンをどこで組むかによって負担は変わってきます。しかし、ネット銀行ではローン保証料の代わりに融資手数料は融資額の2%超のところもあるため、かかる経費の総額としてはどの銀行もあまり変わりはないかもしれません。
さらに印紙税、団体信用生命保険料、火災保険料、地震保険料、登記費用、登録免許税、住宅ローン抵当権設定登記などに費用がかかってきます。
入居後にかかる税金、生活費にゆとりを
入居後は不動産取得税、固定資産税、都市計画税、所得税などもかかります。こうした税金も負担となってきますので、住宅ローンを組むときは、生活に影響を与えない、圧迫しないゆとりのあるローンの組み方を考えましょう。また、数年後は家族構成や収入にも変化があるかもしれません。夫婦の収入を合わせてローンを組むと、相手が働けなくなったときの負担は大きくなります。できるだけ無理なく、子供の教育費なども計算しながら、我が家のライフプランを練ってから新居購入の計画を立てましょう。
マンションの場合、管理費、修繕積立金、車があれば駐車場料金も必要
マンションを購入した場合、毎月支払うローンとは別に、管理費、修繕積立金、駐車場代なども必要となってきます。バイクがあれば、バイク置き場の費用、自転車置き場にもお金がかかるかもしれません。こうして支払う金額はマンションそれぞれではありますが、ローンにプラスと考えると、これも負担となってきます。修繕積立金はマンションの築年数がたてばたつほど高額になるケースもあります(修繕費用がかかるということ)。少しでも負担を減らす、減らしたいと考えるときは生活の見直しをしても良いかもしれません。例えばマイカーは本当に必要なのか、バイクも必要なのか。支出を少しでも抑えたいときはライフスタイルの考え方を変えていくことも必要でしょう。
新築一戸建ても数年後はメンテナンス費用が必要
一戸建ての新居も、10年を目途にメンテナンスカ所はいろいろ出てきます。例えば外壁も傷んでくるので、タイルなどを修理しないといけないケースも出てくるでしょう。屋根も防水のための塗装は10年に1度は実行したいものです。また室内もクロスの劣化や貼り合わせている角がはがれてきたり、色の変化も出てきます。外装や内装の汚れは日々チェックをし、できるだけマメに清掃をしましょう。これだけでもかなり違います。また設備機器も故障をしたり入れ変えたりすることもあるかもしれません。エアコンや灯油タンクも数年に一度は業者に清掃を頼んで、できるだけ長く使えるように気を配りましょう。
マンションでも一戸建て住宅でも、長く住めばリフォーム費用も
10年20年と長く暮らすことになると、どうしてもあちこちと修繕するケースもあるでしょう。そしてリフォームも必要になるかもしれません。例えば古くなってしまったキッチンを入れ替えたい、という場合はかなりの費用がかかりますし、バスルームやユーティリティなど水回りスペースの設備も気になる部分です。クロスの張替え、ジュータンからフローリングなどの床の張替え、和室がある場合は畳の表替え。部分的に補修をしながら暮らしても、やはりそれなりに費用はかかってきます。新築時だけではなく、その後も長く過ごしていく住まいですから、できるだけ大切に暮らしたいもの。こうしたリフォームにかかる費用も、購入段階で予定にいれて、上手な資金計算をしたいものです。